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コート袖口の裏地が破れた

気付いたらコート袖口の裏地が破れていたという経験はありませんか?

今回は、裏地が破れる原因や、予防方法についてご紹介します。

博士~
コート袖口の裏地が破れたんだけど...
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これは、「着用摩擦」で擦り切れたようじゃな。
着用摩擦?
そうじゃ。

着用摩擦と言うのは、洋服を着ている時の体の動きによって絶えず受けている摩擦のことを言うのじゃ。

摩擦を受け続けていると生地が薄くなり擦り切れてしまうのじゃよ。

裏地は洋服の裏に使われているために、摩擦なんて受けるの!?という印象があるかもしれんが、中に着ている服や裏地同士での摩擦を受けているのじゃよ。
へぇ~着ている時の摩擦で裏地が擦り切れるなんて知らなかった。
であれば、丈夫な裏地で作れないの?
そうじゃな~。

裏地に使われている素材はいくつかあるのじゃが、その中でもポリエステルやナイロンは、着心地はあまりよくないが摩擦に強く擦り切れにくいのじゃ。逆に、レーヨン、キュプラ、シルクは着心地は良いが摩擦に弱く擦り切れやすいのじゃよ。

それぞれ素材に特徴があるので、自分が何を優先したいかを考えて洋服を選ぶ時の参考にするのがいいんじゃないかのう。
なるほど~。

次にコートを買うときは長く着たいから、ポリエステルかナイロンを選んでみるよ。だけど、スーツのジャケットは着心地を優先したいからレーヨンやキュプラの裏地を選びたいんだけど、擦り切れを少しでも防ぐ方法はあるの?
そうじゃな~。心がけ次第で擦り切れるリスクを減らすことはできるのじゃ。

1つめは、一日着た服は次の日は着用せず休ませ、丁寧に着用することじゃ。

同じ洋服を続けて着るのではなくて、何種類かの洋服を着まわすと長持ちするんじゃ。脱いだ後は床やソファーに雑に置いたり、椅子の背もたれに掛けたりせず、ハンガーに掛けておくとよいぞ。

2つめは、腕時計やアクセサリーが裏地に触れる場合は外して着ることじゃ。

腕時計やアクセサリーは、凹凸(おうとつ)が多いため、同じところばかり摩擦が起こりやすくなるのじゃ。そうなるとその部分だけ裏地の厚さが薄くなり擦り切れやすくなるのじゃ。

へぇ~。簡単にできるものばかりなんだね。

今まで裏地に使われている素材なんて意識したことが無かったけど、レーヨンやキュプラが裏地の洋服を着るときには、博士から教えてもらった2つのポイントを心がけることにするね。

キュプラなどの裏地は擦り切れることがあります

裏地の役割は、衣類のシルエットを整えたり、着心地を良くするものですが、キュプラやレーヨンの裏地は着用摩擦を受けやすい袖口や裾などが擦り切れることがあります。

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